栃木県立佐野松桜高等学校と連携し開発した「佐野づくし 松桜弁当」の完成報告会が10月14日(月・祝)市役所6階大会議室で実施されました。
この取り組みは、佐野市国際クリケット場に訪れる外国人の中にイスラム教徒(ムスリム)が多いことから、彼らのおもてなしにつなげることを目的に、市と包括連携協定を結んでいる佐野松桜高校にハラール対応の弁当メニュー開発の協力を依頼したことから始まりました。
依頼を受け、立ち上がったのは、佐野松桜高校の家庭クラブの生徒たち。
これまで、佐野市と連携してメニューの考案に携わったことはあったそうですが、今回大きく違ったのは、国も文化も異なる人々に、安心して食べてもらえる弁当メニューを提供しなければならないということでした。
生徒一人ひとりがレシピを持ち寄り、調理実習と試食を繰り返すこと10回以上。当初、イスラム教徒の人々が好んで食べるメニューに寄せていたそうですが、市内でハラール対応メニューを提供していた経験のある「アルシオーネ・コート佐野」の支配人、五十嵐恭介さんを指導係に迎え、「海外の選手たちが、日本を訪れたこと、佐野に来たことを楽しんでもらえるような内容がいいのではないか」とのアドバイスをもとに、「佐野らしさ」を全面に打ち出したメニューを考案していきました。
して、完成したのが今回のメニューです。昨年の4月からはじまったハラール弁当の考案は、足掛け2年の歳月を要し、製品化については、市内で弁当販売をおこなっている、「からあげ家なるねこ」の玉井成美さんに協力を仰ぎ、生徒たちが考案したレシピを完全再現していただきました。
発に携わった生徒たちは「最初はイスラム教徒の方が食べる、ハラールのお弁当ということだけを意識してつくっていましたが、五十嵐さんのアドバイスを受け、せっかく佐野に来てくださるなら、佐野の名物を食べてもらいたいと思うようになり、外国の方も日本の方も、みんなが食べられるような食べやすい味にしようと、改めてみんなで考えました」とお話しされていました。
また、家庭クラブ会長の梅田沙衣羅さん(佐野松桜高3年)は「先輩方から引き継いで2年がかりで考案したが、いもフライなどに使うソースなど、ハラール対応にする際に使えない調味料が多くて苦労した」など、苦労話もお話ししてくれました。
ハラール対応のいもフライや佐野黒から揚げ、餃子などが入った佐野らしさあふれるこのお弁当は、10月26日(土)・27日(日)に佐野市国際クリケット場で開催されるクリケット大会「エンバシーカップ2024」の会場で、松桜高校の生徒を中心に来場者への販売が行われます。