第14回牧歌舞伎定期公演

2月12日(日)、葛生あくとプラザで第14回牧歌舞伎定期公演が行われました。令和元年東日本台風災害や新型コロナウイルス感染症の影響で、実に5年半ぶりとなる公演でした。

牧歌舞伎とは、佐野市葛生地区(牧町)において江戸時代から現在まで受け継がれている地芝居で、江戸時代後期に江戸の歌舞伎役者・関三十郎により伝えられたのが始まりといわれています。栃木県無形民俗文化財の指定を受けています。

この日の第一幕は、牧歌舞伎保存会による「白浪五人男・濱松屋見世先の場」。「知らざあ言って聞かせやしょう」の名台詞で知られる人気演目です。円熟の演技に満場の観衆から拍手喝采が飛び交いました。

第二幕は、地元常盤中学校1年生による「白浪五人男・稲瀬川勢揃いの場」。牧歌舞伎保存会では、地域文化の継承のため、25年以上もの長きに渡り中学生に歌舞伎の指導を行っています。生徒たちは、保護者や学校スタッフの応援にも後押しされ、練習の成果をいかんなく発揮し、堂々の演技を披露しました。

また、幕間では脩悦会による津軽三味線の生演奏なども行われ、公演の最後は出演者・来場者が一体となる三三七拍子で締めくくりました。地芝居の魅力がぎゅっと詰め込まれた第14回牧歌舞伎定期公演でした。